芸能業界の戦略(市場リサーチ・競合企業調査)

ネクスト・エンパイア:D2FとAIが再定義する芸能業界の持続的成長戦略

  1. 第1章:エグゼクティブサマリー
    1. 最も重要な結論
    2. 主要な推奨事項
  2. 第2章:市場概観(Market Overview)
    1. 世界および日本の市場規模と将来予測
    2. 市場の構造的特徴と成長ドライバー
    3. 業界の主要KPIベンチマーク分析
  3. 第3章:外部環境分析(PESTLE Analysis)
    1. 政治(Politics)
    2. 経済(Economy)
    3. 社会(Society)
    4. 技術(Technology)
    5. 法規制(Legal)
    6. 環境(Environment)
  4. 第4章:業界構造と競争環境の分析(Five Forces Analysis)
    1. 売り手(タレント・クリエイター)の交渉力:高い
    2. 買い手(メディア・プラットフォーム・広告主)の交渉力:高い
    3. 新規参入の脅威:高い
    4. 代替品の脅威:高い
    5. 業界内の競争:激化
  5. 第5章:バリューチェーンとサプライチェーン分析
    1. サプライチェーン(人材供給網)分析
    2. バリューチェーン(価値創造プロセス)分析
    3. 内製化と外部(エージェント)化の戦略的判断
  6. 第6章:顧客(ファン・企業)需要の特性分析
    1. ファンセグメント分析 (B2C)
    2. 企業顧客分析 (B2B)
  7. 第7章:業界の内部環境分析
    1. VRIO分析:持続的な競争優位の源泉
    2. 人材動向(タレント・スタッフ)
    3. 労働生産性
  8. 第8章:AIが芸能業界に与える影響とインパクト(Deep Dive)
    1. 創造 (Creation) への影響
    2. 制作・プロデュース (Production) への影響
    3. 管理・運営 (Management) への影響
    4. 収益化 (Monetization) への影響
  9. 第9章:主要プレイヤーの戦略分析
    1. 主要プレイヤー戦略比較マトリクス
    2. 各プレイヤーの詳細分析
      1. 日系大手総合事務所(例:アミューズ、ホリプロ、吉本興業)
      2. グローバル(韓国)系(例:HYBE、SMエンタテインメント、JYP、YG)
      3. 新興勢力(VTuber系)(例:カバー(ホロライブ)、ANYCOLOR(にじさんじ))
      4. プラットフォーマー/メディア系(例:ソニーミュージックグループ、Netflix)
  10. 第10章:主要トレンドと未来予測
    1. 1. IP(知的財産)化戦略の本格化:「演者」から「IP資産」へ
    2. 2. D2F (Direct to Fan) モデルの深化とプラットフォーム覇権争い:「顧客接点」の支配
    3. 3. グローバル戦略の分岐:「世界標準」モデルと「国内最適」モデル
    4. 4. 事務所の機能分化:「総合デパート」から「専門ブティック」へ
  11. 第11章:戦略的インプリケーションと推奨事項
    1. 勝者と敗者を分ける決定的要因
    2. 直面する機会と脅威
    3. 戦略的オプションの提示と評価
    4. 最終提言:IPプロデュースとD2Fを核とした事業変革
    5. 実行に向けたアクションプランの概要
      1. Phase 1: 基盤構築(1~2年目)
      2. Phase 2: 収益化とグローバル展開(3~4年目)
      3. Phase 3: エコシステムの拡大(5年目以降)
  12. 第12章:付録(Appendix)
    1. 参考文献・引用データリスト
      1. 引用文献

第1章:エグゼクティブサマリー

本レポートは、日本の芸能事務所が直面する、デジタルプラットフォームの台頭、タレントとファンの直接的な関係(D2F)への移行、グローバル化の加速、そしてAI技術の浸透という四つの根源的な地殻変動を分析し、この変革期において持続的な成長を遂げるための事業戦略を提言することを目的とします。調査範囲は、タレントマネジメント事業を中核とし、それに関連する音楽、映像、ライブ・エンタテインメント、広告、マーチャンダイジング市場を対象とします。

最も重要な結論

日本の芸能業界は、国内市場の成熟と、テレビを主軸とした旧来型ビジネスモデルの収益性低下という二重の課題に直面しています。今後の成長の源泉は、もはや国内メディアへの露出を最大化することにはありません。価値創造の中心は、以下の三つの能力へと完全に移行しました。

  1. タレント個人のIP(知的財産)価値を最大化するプロデュース能力
  2. 熱量の高いグローバルなファンダム(Fandom)から直接収益を上げるD2F(Direct to Fan)事業遂行能力
  3. データとAIを活用し、事業運営と意思決定を効率化・高度化する組織能力

この構造変革に適応できない事務所は、今後5年から10年の間に急速に競争力を失い、バリューチェーンの下流に追いやられるか、市場からの退出を余儀なくされるリスクが極めて高いと結論付けられます。

主要な推奨事項

上記の分析に基づき、取るべき事業戦略上の主要な推奨事項を以下に示します。

  1. 「IPプロデュース・カンパニー」への事業変革: 従来の「マネジメント代行」事業から脱却し、タレントを単なる演者ではなく、音楽、映像、ゲーム、キャラクタービジネスへと多角展開可能な「IP」として捉え、その価値最大化を主導する「IPプロデュース・カンパニー」へと進化すべきです。これは、事業の収益構造を根本から変革する試みです。
  2. D2Fプラットフォームへの戦略的投資と内製化: ファンクラブ、ECサイト、ライブ配信、SNSをシームレスに統合した独自のD2Fプラットフォームを構築し、内製化することを最優先の戦略的投資と位置づけるべきです。これにより、中間マージンを排除するだけでなく、最も重要な経営資産である「ファンデータ」を自社に蓄積・活用し、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図ります。
  3. グローバル・ハイブリッド戦略の採用: すべてのタレントでK-Pop型の「世界標準」モデルを追求するのではなく、タレントの特性やポテンシャルに応じて、「グローバル展開型IP」と「国内市場特化型IP」のポートフォリオを戦略的に構築し、リソースを最適配分します。これにより、投資リスクを管理しつつ、グローバルな成長機会を追求します。
  4. AIの段階的導入による生産性革命: まずはリスク管理(SNSの炎上監視)やバックオフィス業務(契約管理、ロイヤリティ計算)といった領域からAI導入を開始し、着実に生産性向上とコスト削減を実現します。その上で、将来的にはデータが蓄積されたD2Fプラットフォームと連携させ、ヒット予測やパーソナライズド・マーケティングへと活用範囲を拡大し、競争優位を確立します。

第2章:市場概観(Market Overview)

芸能業界の戦略を立案する上で、事業環境の全体像を定量的に把握することは不可欠です。本章では、世界および日本のエンタテインメント関連市場の規模、成長性、そして構造的特徴を分析し、事業機会と課題を明らかにします。

世界および日本の市場規模と将来予測

PwCの調査によれば、世界のエンターテインメント&メディア(E&M)市場は、動画配信やゲーム市場の好調に牽引され、2028年までに3.4兆米ドル規模への成長が予測されています 1。特に、海外市場は年平均成長率(CAGR)約6%と、日本市場の約4%を上回るペースでの成長が見込まれており、日本企業にとって海外市場が極めて有望な成長機会であることが示唆されています 2。

これに対し、日本のエンタテインメント関連市場は、セグメントごとに異なる成長ダイナミクスを見せています。

セグメント2023-2024年 市場規模(日本)主要トレンドと今後の予測関連データソース
音楽3,372億円(2023年、ソフト+配信)ストリーミングが市場を牽引し、10年連続で配信売上は成長。しかし、依然としてフィジカル(CD等)の構成比が高い。3
映像配信(VOD)5,930億円(2024年推計)SVOD(定額制動画配信)を中心に市場は拡大。2029年には7,873億円規模への成長を予測。4
ライブ・エンタテインメント6,857億円(2023年)コロナ禍から力強く回復し、過去最高を更新。チケット単価の上昇と大規模公演の増加が成長ドライバー。2030年には7,360億円以上への拡大も予測される。6
広告7兆6,730億円(2024年、総広告費)インターネット広告費(3.65兆円)が全体の47.6%を占め、成長を主導。特に動画広告需要が旺盛。8

市場の構造的特徴と成長ドライバー

成長ドライバー:

  • 配信サービスの普及: NetflixやSpotifyといったグローバルプラットフォームの浸透が、映像・音楽市場の成長を牽引しています 3。
  • ライブ需要の回復と高付加価値化: コロナ禍を経て、リアルな体験への需要が爆発的に回復。特にK-Popに代表される海外アーティストの公演は、チケット単価の上昇を牽引し、市場全体の売上を押し上げています 6。2024年のK-Pop公演の市場規模は844.3億円、平均チケット単価は14,593円に達し、市場全体の高単価化に大きく貢献しています 6。
  • グローバルファンダムの形成: SNSと配信プラットフォームを通じて、国境を越えたファンコミュニティが形成されやすくなり、海外市場が新たな収益源となりつつあります。

阻害要因と構造的課題:

  • 国内市場の成熟と人口減少: 日本市場は全体として成熟期にあり、長期的な人口減少は市場全体のパイを縮小させる構造的なリスク要因です 10。
  • フィジカルメディアへの依存: 日本の音楽市場は、世界の潮流とは異なり、依然としてCDなどのフィジカルメディアが売上の大きな割合を占めています 11。2023年時点でも、音楽ソフト(フィジカル)と音楽配信の売上合計3,372億円のうち、フィジカルが2,207億円と約65%を占めています 3。この構造は、熱心なファンからの高い収益性を維持する一方で、デジタル化の遅れとグローバル展開の足枷となる二面性を持っています。世界の音楽市場におけるストリーミングの収益比率が67.3%に達するのに対し 12、日本のデジタル比率は約34%に留まっており 13、このギャップは構造的な課題を示しています。

この日本の「ガラパゴス市場」とも言える特徴は、単なる弱点ではありません。物理的な所有やリアルな体験を重視するファン心理は、高単価なグッズやライブビジネスの成功の土壌となっています。戦略的課題は「物理かデジタルか」の二者択一ではなく、「日本のファンの『所有・体験欲求』という強みを、いかにグローバルに展開可能なデジタルフォーマット(D2Fプラットフォーム、デジタルグッズ等)に転換・融合させるか」という点にあります。このハイブリッドモデルの構築こそが、国内収益基盤を維持しつつ、海外での成長を実現する鍵となります。

業界の主要KPIベンチマーク分析

競合環境における自社の立ち位置を客観的に評価するため、主要プレイヤーのKPIを比較分析します。

KPI項目日本の主要事務所(例)韓国の主要事務所(例)VTuber事務所(例)戦略的インプリケーション
売上高(直近年度)アミューズ: 681億円 14HYBE: 約2,400億円 (2.17兆ウォン) 15ANYCOLOR: 428億円 (2025/4期予想) 16事業規模において、韓国大手はすでに日本の大手事務所を凌駕している。
営業利益率アミューズ: 4.1% 14HYBE: 13.6% 15, JYP: 32.0% 17ANYCOLOR: 38.1% 18収益構造に決定的な差が存在。D2FやIPビジネスを主軸とする韓国系・VTuber系のビジネスモデルは極めて高い利益率を実現している。
音楽市場デジタル比率日本全体: 約34% 13(参考) 世界平均: 約70% 12日本市場のデジタル化の遅れは、グローバル基準での収益機会の逸失を示唆。
ライブ平均単価(参考) 海外アーティスト以外: 9,550円 6(参考) K-Pop公演: 14,593円 6K-Pop公演は、高い付加価値を提供することで市場の高単価化を牽引しており、ベンチマークとなる。

このKPI比較から明らかになるのは、日本の伝統的な芸能事務所が、新たなビジネスモデルを確立した競合(韓国系、VTuber系)に対して、収益性の面で大きく劣後しているという厳しい現実です。特に営業利益率の差は、単なるコスト構造の違いではなく、価値創造の源泉そのものが異なることを示しています。このギャップを埋めることが、今後の戦略における最重要課題となります。

第3章:外部環境分析(PESTLE Analysis)

芸能業界を取り巻くマクロ環境は、政治、経済、社会、技術、法規制、環境の各側面から大きな変革圧力に晒されています。これらの要因をPESTLEフレームワークを用いて分析し、事業戦略への影響を考察します。

政治(Politics)

  • 各国の文化振興政策: 特に韓国政府は、1999年の「文化産業振興基本法」制定以来、国策としてコンテンツ産業を強力に支援してきました 19。韓国コンテンツ振興院(KOCCA)を中心に、制作支援、金融支援、海外進出支援などを体系的に行うことで、K-Popのグローバルな成功を後押ししています 19。日本にはこれほど強力な国家戦略が存在せず、民間企業が個別にグローバル競争に挑む構図となっています。これは、日本企業が不利な競争環境に置かれていることを意味します。
  • 公正取引委員会の監視強化: 日本の公正取引委員会は、芸能事務所によるタレントの移籍制限や一方的な契約延長、不透明な報酬体系といった旧来の業界慣行に対し、独占禁止法上の「優越的地位の濫用」にあたる可能性があるとして監視を強化しています 22。具体的な指針では、育成費用の回収という目的を超えた過度な期間の専属契約や、合理的な理由のない移籍妨害行為が問題視されており 24、これによりタレントの独立や移籍が容易になっています。この動きは、事務所がタレントを「囲い込む」ビジネスモデルの終焉を意味し、事務所はタレントから「選ばれる」存在になるための価値提供を迫られます。

経済(Economy)

  • 「推し活」消費の特性: Z世代を中心とする「推し活」消費は、生活必需品ではないものの、自己実現やコミュニティへの帰属意識を満たすための支出として、一定の景気耐性を持つと考えられます。調査によれば、大学生の約半数は「月3,000円未満」の無理のない範囲で楽しむライト層である一方 26、熱量の高いヘビー層は他の支出を切り詰めてでも「推し活費」を捻出する傾向が見られます 27。ただし、企業の広告宣伝費は景気変動に極めて敏感であり、景気後退局面ではタレントのCM契約料などに直接的な影響が及ぶリスクがあります。
  • 為替変動: グローバル展開を推進する上で、為替レートは収益に大きな影響を与えます。円安は、海外での売上(ドル建て等)を円換算する際に増益要因となる一方で、海外でのコンサート制作費やプロモーション費用、海外クリエイターへの支払いコストを増大させるリスクも内包しています。

社会(Society)

  • 「推し活」文化の深化と消費行動の変化: 「推し活」は単なる消費活動から、ファン自身のアイデンティティや生きがいと結びついた文化的活動へと深化しています。ファンが最も重視する消費は、ライブやイベントへの参加といった「体験型」であり 26、タレントの成長を応援すること自体が自己実現の欲求を満たす要因(KBF: Key Buying Factor)となっています。
  • コンプライアンス・人権意識の高まり: タレントの性加害問題や労働環境問題への社会的な関心の高まりを受け、広告主や消費者は、起用タレントや所属事務所のコンプライアンス、人権、ダイバーシティ(多様性)への配慮を厳しく評価するようになっています。スキャンダルが企業ブランドに与えるダメージは計り知れず、事務所のリスク管理体制そのものが競争力の一部となっています。
  • SNSによる関係性の変化とリスク: SNSはタレントとファンが直接コミュニケーションを取ることを可能にし、エンゲージメントを飛躍的に高めました。しかしその一方で、タレントの発言が即座に拡散されることによる「炎上」や、誹謗中傷、プライバシー侵害といったデジタルリスクを増大させています。タレントのメンタルヘルスケアを含めた包括的なサポート体制の構築が、事務所の新たな責務となっています。
  • キャリアの多様化とセカンドキャリア問題: 終身雇用的な関係が崩れ、タレントが独立したり、エージェント契約に切り替えたりするケースが増加しています。これにより、アスリートと同様に、引退後の「セカンドキャリア」が社会的な課題として認識され始めています 28。事務所には、タレントのキャリア全体を見据えた育成・支援機能が求められる可能性があります。

技術(Technology)

  • プラットフォーム・パワーのシフト: YouTube, Netflix, TikTokといったグローバルな動画配信プラットフォームが、コンテンツ流通の主導権を完全に掌握しました。これにより、従来ゲートキーパーとして絶大な力を持っていたテレビ局の相対的な影響力が低下し、事務所のプロモーション戦略もプラットフォームへの最適化が必須となりました。
  • 新たなファン体験の創出: VR/AR技術やメタバースの進化は、バーチャルライブやオンラインでのファンミーティングといった新たな体験価値を生み出しています 30。これにより、物理的な制約を超えてグローバルなファンに同時にアプローチし、新たな収益源を創出する機会が生まれています 32。
  • データ分析の活用: ファンの視聴データ、購買データ、SNS上での反応といった膨大なデータを分析することで、ファン行動の可視化が可能になりました。これにより、勘や経験に頼っていたマーケティングから、データに基づいた科学的なアプローチへと転換することが可能になります。

法規制(Legal)

  • 知的財産権保護の複雑化: コンテンツがデジタル化され、国境を瞬時に越える現代において、著作権、肖像権、パブリシティ権の保護は極めて複雑かつ高度になっています。特に、海外での海賊版や権利侵害への対応は、各国の法制度に関する専門的な知見が不可欠です。
  • 広告・表示に関する規制強化: 2023年10月から施行されたステルスマーケティング規制(景品表示法改正)のように、消費者を保護するための広告・プロモーションに関する法規制は年々強化される傾向にあります。コンプライアンスを遵守したマーケティング活動の徹底が求められます。

環境(Environment)

  • サステナビリティへの対応要請: 大規模なライブイベント開催に伴うエネルギー消費や移動、大量に生産・廃棄されるグッズなど、エンタテインメント事業が環境に与える負荷に対する社会的な関心が高まっています。エイベックス 33 や東宝 34 といった業界大手は、すでにサステナビリティ方針を掲げ、具体的な取り組みを開始しています。環境への配慮は、企業の社会的責任を果たすだけでなく、特に環境意識の高いZ世代のファンからの支持を得る上で、ブランド価値を左右する重要な要素となりつつあります。

これらの外部環境の変化を統合すると、芸能事務所の役割が根本的に変質していることが明らかになります。かつて事務所の力の源泉は、テレビ局という限られた門へのアクセスを独占的にコントロールする「門番(ゲートキーパー)」としての機能にありました。しかし、テクノロジー(プラットフォームの多様化)と法規制(公取委による移籍自由化の促進)がその門を破壊し、タレントは事務所を介さずとも世界中のファンに直接アクセスできるようになりました。その結果、タレントは「どこへでも行けるが、どこへ行けば成功できるかわからない」という新たな課題に直面しています。グローバルな権利問題、複雑なプラットフォームのアルゴリズム、多様化するファン心理、コンプライアンスリスクなど、成功への航海はより専門的で危険なものになっています。したがって、未来の事務所に求められる価値は、タレントを囲い込むことではなく、この複雑な大海原を共に航海し、専門知識をもって目的地(IP価値最大化)まで安全に導く「航海士(ナビゲーター)」としての機能です。この機能転換こそが、事務所が今後もタレントから選ばれ続けるための唯一の道筋と言えるでしょう。

第4章:業界構造と競争環境の分析(Five Forces Analysis)

マイケル・ポーターのFive Forcesモデルを用いて、芸能業界の収益構造と競争環境を分析します。この分析により、業界の収益性がどのような圧力に晒されているかを構造的に理解し、戦略的な打ち手を導き出します。

売り手(タレント・クリエイター)の交渉力:高い

タレントや人気クリエイター(脚本家、作曲家など)は、事務所やメディアに対する交渉力を著しく高めています。その主な要因は以下の通りです。

  • 個人でのファン資産の保有: トップタレントは、数百万から数千万規模のSNSフォロワーという「ファン資産」を個人で直接保有しています。これは、事務所やメディアを介さずにファンにリーチできる強力な武器であり、交渉力の源泉となります。
  • タレントの流動性の向上: 公正取引委員会による移籍制限への監視強化 24 により、タレントが事務所を移籍したり、独立したりする際の障壁が大幅に低下しました。これにより、事務所はタレントを引き留めるため、より有利な契約条件(高い報酬配分率、エージェント契約への切り替えなど)を提示せざるを得ない状況になっています。

買い手(メディア・プラットフォーム・広告主)の交渉力:高い

コンテンツの買い手であるメディア、プラットフォーマー、広告主もまた、強い交渉力を持っています。

  • プラットフォーマーの台頭: Netflix 35、YouTube、Amazon Prime Videoといったグローバルな配信プラットフォーマーは、潤沢な資金力を背景に、自社でオリジナルコンテンツの企画・制作を主導しています。彼らは制作の主導権と最終的な配信チャネルを握っているため、従来のテレビ局や制作会社、芸能事務所に対して非常に強い交渉力を持ちます。キャスティングにおいても、国内の業界慣行(例:抱き合わせキャスト 36)に縛られず、グローバルな視聴者を惹きつけられるタレントを直接起用する傾向が強まっています。
  • 広告主の要求の高度化: 広告主は、タレントを起用する際に単なる「認知度」や「好感度」だけでなく、より具体的で測定可能な成果を求めるようになっています。特に重視されるのは、「ターゲット層(例:Z世代)への深いリーチ」「SNSでの拡散力(UGCの誘発)」、そして「炎上リスクの低さ」です 37。データに基づいた効果測定を要求する声も強く、事務所側には高度なデジタルマーケティング能力とリスク管理能力が求められます。

新規参入の脅威:高い

芸能業界への参入障壁は、デジタル化によって大幅に低下しており、多様なプレイヤーが参入しています。

  • デジタルネイティブなスターの誕生: YouTubeやTikTokといったプラットフォームから、事務所に所属しないインフルエンサーが直接スターダムにのし上がるケースが常態化しています。これは、従来のスカウト、育成、プロモーションというプロセスを完全にバイパスするものであり、既存事務所にとって大きな脅威です。
  • VTuber事務所の躍進: カバー(ホロライブ)やANYCOLOR(にじさんじ)に代表されるVTuber事務所は、デジタル空間に最適化されたIP開発とマネタイズ手法で急成長を遂げています。VTuber市場は2023年度に800億円規模に達し、今後も高い成長が見込まれています 39。彼らは、アニメやゲームファン層を中心に、既存のアイドル市場と直接競合し、熱量の高いファンコミュニティを形成しています。
  • 異業種からの参入: IT企業や出版社、ゲーム会社などが、自社の持つプラットフォーム、コンテンツ制作能力、あるいはファンベースを活かして、タレントマネジメント事業へ参入する動きも活発化しています。

代替品の脅威:高い

消費者の可処分時間とエンゲージメント(関与)を奪い合うという意味で、あらゆるエンターテインメントが代替品となります。

  • 多様なエンターテインメント: ゲーム(2025年世界市場予測:1,888億ドル 41)、マンガ(2024年国内市場:7,043億円 42)、アニメ(2023年国内制作市場:3,390億円 43)、スポーツなど、消費者の選択肢は無限に存在します。
  • 「芸能」の独自の価値: このような厳しい競争環境の中で「芸能」が提供できる独自の価値は、タレントという「生身の人間」が持つストーリー性、成長の共有、そしてファンとの人間的な繋がりにあります。デジタルアバターであるVTuberでさえ、その背後には「中の人」の個性や人間性が魅力の核となっています。この「人間的魅力」を核とした、双方向性の高いコミュニティを形成・運営できるかどうかが、他のエンターテインメントとの決定的な差別化要因となります。

業界内の競争:激化

業界内の競争は、プレイヤーの多様化と競争軸の変化により、ますます激化しています。

  • 競争軸の多様化と高度化: かつては「所属タレントの質と量」や「テレビ局とのリレーションシップ」が主な競争の軸でした。しかし現在では、それに加えて「グローバルなヒット創出能力(韓国系事務所)」「D2Fモデルによる収益化能力」「IPの多角展開を主導するプロデュース能力」「デジタルマーケティングとデータ活用能力(VTuber事務所)」など、競争の軸が格段に多様化・高度化しています。
  • 異種格闘技戦の様相: 大手総合事務所(アミューズ、ホリプロ等)、特定ジャンル特化型事務所、新興デジタル事務所(カバー、ANYCOLOR等)、そしてグローバル企業(HYBE等)が、それぞれ異なる強みとビジネスモデルを武器に、市場シェアを奪い合う「異種格闘技戦」の様相を呈しています。

このFive Forces分析が示すのは、業界のあらゆる方向から収益性が圧迫されているという厳しい現実です。この圧力の根源は、価値創造の源泉が「コンテンツを“作る”こと(制作能力)」から「IPを“育て、多角化し、ファンと繋がる”こと(IP運営能力)」へと構造的にシフトしたことにあります。Netflixは自ら制作の主導権を握り、VTuber事務所はタレント(IP)のファンコミュニティ運営で高収益を上げています。彼らは新たな「IP運営」の担い手です。一方で、この変化に対応できない従来の事務所は、制作の下請け化やタレントの独立という形で、バリューチェーンにおける影響力を失いつつあります。これは単なる戦略変更ではなく、企業の根幹をなすオペレーティングシステム(OS)レベルのアップデートを迫られていることを意味します。従来の「良いものを作ってメディアに流す」というOSから、「魅力的なIPを核に、グローバルなファンコミュニティを直接運営し、多様な形でマネタイズする」という新しいOSへの移行が、生き残りのための必須条件となっています。

第5章:バリューチェーンとサプライチェーン分析

芸能ビジネスにおける価値創造のプロセス(バリューチェーン)と、その源泉である人材の供給網(サプライチェーン)を分析することで、価値の源泉がどこからどこへシフトしているのかを明らかにします。

サプライチェーン(人材供給網)分析

タレントやクリエイターといった「人的資本」は、芸能ビジネスの最も重要なインプットです。その供給網は、伝統的な手法と新しい手法が混在しています。

  • 伝統的手法:
    • スカウト、オーディション、養成所: 大手事務所が長年培ってきた手法であり、自社のブランド力や育成ノウハウを活かして、才能の原石を大規模に発掘・育成します。依然として、質の高い人材を安定的に確保する上で重要なチャネルです。
  • 新興手法:
    • SNS・配信プラットフォームからの発掘: YouTube、TikTok、Instagram、ライブ配信アプリ(例:17LIVE)などで既に一定のファンベースやセルフプロデュース能力を持つインフルエンサーやクリエイターを発掘する手法が急増しています 44。この手法は、ゼロからタレントを育成するのに比べて初期投資を抑えられ、市場のニーズを早期に把握できるメリットがあります。
  • 人材供給におけるボトルネック:
    • タレントの多様化: 俳優や歌手だけでなく、インフルエンサー、VTuber、eスポーツ選手など、求められるタレント像が多様化しており、それぞれに特化した発掘・育成ノウハウが必要となっています。
    • クリエイターの不足: グローバル市場で通用するレベルの楽曲を制作できる作曲家、魅力的な物語を紡ぐ脚本家、革新的な映像を創出する監督といった、コンテンツの中核を担うクリエイターの確保が、業界全体のボトルネックとなりつつあります。優れたタレントを抱えていても、その魅力を最大限に引き出すコンテンツを継続的に供給できなければ、IPとしての価値は高まりません。クリエイターの獲得と協業体制の構築は、事務所間の競争における重要な焦点です。

バリューチェーン(価値創造プロセス)分析

芸能ビジネスのバリューチェーンは、デジタル化とD2F化によって劇的に変化しています。

伝統的バリューチェーンと価値のシフト

プロセス伝統的モデルにおける主要活動価値源泉のシフト(So What?)
① 発掘・育成スカウト、オーディション、レッスン価値増大。 SNS発掘など手法は多様化。グローバル基準での育成能力が問われる。
② コンテンツ企画・制作楽曲、ドラマ、映画などの制作価値増大。 タレントのIPとしての魅力を最大化する、多角展開を前提とした企画力が重要に。
③ プロモーション・流通テレビ、雑誌など既存メディアへの露出価値低下。 価値の源泉がこのプロセスから他のプロセスへ明確にシフト。SNSやプラットフォームが代替し、プロモーションの民主化・低コスト化が進んだ。
④ 収益化(マネタイズ)CM、CD・DVD、コンサート価値増大。 価値創造の中心へ。ファンコミュニティを直接運営し、EC、サブスク、デジタルコンテンツ等でLTVを最大化するD2Fモデルが収益の柱となる。
⑤ ブランド・権利管理肖像権・著作権の管理価値増大。 タレントを「IP」として捉え、グローバルにライセンス展開する戦略的機能が不可欠に。複雑化する権利保護の専門性も求められる。

この分析が示す最も重要な点は、価値創造の中心が「③メディア露出の獲得」から「④ファンコミュニティ運営」と「⑤IPライセンス管理」へと決定的にシフトしたことです。かつては、テレビ番組への出演枠を確保することが事務所の最大の価値提供でしたが、今やその役割はSNSやYouTubeが代替しています。代わりに、ファンと直接繋がり、そのエンゲージメントを多様な形で収益に変える能力、そしてタレントというIPをグローバルに展開するプロデュース能力が、新たな競争力の源泉となっています。

この変化は、事務所のビジネスモデルが「フロー」から「ストック」へと転換する必要性を示唆しています。伝統的なビジネスは、CD売上やライブ動員といった一過性の「フロー」収益に依存していました。しかし、D2Fモデルの本質は、ファンとの継続的な関係性を構築することで、このフローを「ストック」資産へと変えることにあります。そのストック資産の核となるのが、「ファンデータ」です。誰が(Who)、いつ(When)、何を買い(What)、どのコンテンツに、どのように反応したか(How)というデータは、次のマーケティング施策を最適化し、LTVを最大化するための羅針盤となります。

しかし、多くの日本の芸能事務所は、ファンクラブ運営やECサイトを外部の事業者に委託しているため、この最も重要な経営資産が自社内に蓄積されていません。データはプラットフォーマー(YouTube、Spotify)や外部委託先にあり、事務所は自社の最も重要な顧客であるファンを深く理解できていないのです。

したがって、D2Fプラットフォームの内製化は、単なる中間マージンの排除やコスト削減が主目的ではありません。それは、「ファンデータ」を貸借対照表に計上すべき無形資産として捉え、その獲得と活用を事業戦略の中核に据えるための、最重要の戦略的投資と位置づけるべきです。

内製化と外部(エージェント)化の戦略的判断

このバリューチェーンの変化を踏まえ、事務所は自社の機能を再定義する必要があります。

  • 内製化すべきコア機能:
    • IP戦略の立案・実行: どのタレントを、どのようなIPとして、どの市場で、どのように展開するかの戦略策定。
    • D2Fプラットフォームの運営: ファンデータの獲得・分析と、それに基づくマーケティング施策の実行。
    • クリエイティブ・プロデュース: コンテンツの品質を担保し、IPの世界観を統括する機能。
  • 外部化・エージェント化を検討すべき機能:
    • 定型的なマネジメント業務: タレントのスケジュール調整、経費精算、送迎といった非戦略的な業務。これらを効率化・外部化することで、マネージャーはより付加価値の高い業務に集中できます。
    • 専門性の高い非コア業務: グローバル展開における特定地域のPRや法務など、高度な専門性を要するが、常に内製化する必要のない業務は、外部の専門エージェントとのパートナーシップが有効です。

事務所は、すべての機能を自社で抱える「総合デパート」型から、自社の強みであるコア機能に特化し、それ以外は外部と連携する「専門店」型への転換を迫られています。

第6章:顧客(ファン・企業)需要の特性分析

芸能ビジネスの顧客は、エンドユーザーである「ファン(B2C)」と、広告主やメディアといった「企業顧客(B2B)」の二層構造になっています。両者の需要特性の変化を深く理解することが、効果的な戦略立案の前提となります。

ファンセグメント分析 (B2C)

ファンの行動や心理は多様化しており、特に熱量と世代によって異なるアプローチが求められます。

  • 熱量別セグメント:
    • コアファン(ヘビー層): 全体の少数派(大学生の調査では6.3% 27)ながら、売上の大部分を支える層です。彼らは推し活に多くの時間とお金(週10時間以上かつ月1万円以上など)を費やし 27、ライブやイベントへの参加 26、限定グッズの購入といった高単価消費を厭いません。さらに、SNSで積極的に情報を発信し、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を生み出すことで、新規ファンの獲得にも貢献する重要な存在です。
    • ライトファン(ライト層): 市場の大多数を占める層であり、大学生の調査では約半数が「週5時間未満かつ月3,000円未満」の消費スタイルです 26。彼らはSNSで気軽に情報をフォローし、無理のない範囲でコンテンツを楽しみます。ライト層の存在が市場の裾野を広げ、将来のコアファン候補となります。
  • 「推し活」のKBF (Key Buying Factor):
    ファンが時間とお金を投じる根源的な動機は、単なる商品やサービスの対価としてだけでは説明できません。
    • 共感と自己投影: タレントの努力する姿や成長の物語に自らを重ね合わせ、応援することを通じて代理的な自己実現の欲求を満たします。
    • コミュニティへの帰属意識: 同じ「推し」を応援するファン同士で繋がり、情報を交換し、一体感を得ることに価値を見出します。SNS上のファンコミュニティは、彼らにとって重要な居場所となっています。
    • 承認欲求とステータス: 限定グッズの所有や、ライブの最前列での観覧といった経験は、ファンコミュニティ内でのステータスとなり、承認欲求を満たす要素となります。
  • Z世代のファン特性:
    Z世代(15~29歳)は、今後の市場の中心となる極めて重要なセグメントです 46。
    • 情報接触: テレビよりもSNSを主要な情報源とし、特に友人やインフルエンサーからの口コミ・評価を強く信頼します 26。
    • 消費行動: モノの所有よりも、ライブやイベントといった「体験」を重視する傾向が強いです 26。また、消費を通じて自らの価値観を表現する傾向があり、応援するタレントや企業がサステナビリティや社会問題にどう取り組んでいるかにも関心を持っています 46。

企業顧客分析 (B2B)

広告主やメディアがタレントに求める価値(KBF)も大きく変化しています。

  • 広告主(スポンサー)が求める価値の変化:
    • 従来: テレビCMでの露出による「認知度」と、タレントの持つ「好感度」が最大の価値でした。
    • 現在: これらに加え、より具体的で効果測定可能な価値が求められています。
      1. ターゲット層への深いリーチとエンゲージメント: 特にテレビではリーチしにくいZ世代など、特定のターゲット層に確実に情報を届け、心を動かす影響力。
      2. SNSでの拡散力: タレントの発信を起点に、ファンが自発的にUGCを生成し、情報がバイラルに拡散していく能力。
      3. ブランド適合性と炎上リスクの低さ: タレントのイメージがブランドと合致していること、そして何よりもスキャンダルや不適切な言動による「炎上リスク」が低いことが、キャスティングの絶対条件となっています 38。調査によれば、消費者はタレントのイメージがブランドに合っていることや、タレント自身がその商品を愛用していることを重視しており 47、これが購買意欲に直結しています。
  • メディア・プラットフォーマーが求めるタレント像・コンテンツ像:
    • テレビ局: 依然として世帯視聴率を重視しますが、同時にTVerなどの見逃し配信での再生回数や、SNSでの「トレンド入り」といったデジタル上の指標も重要視するようになっています。
    • 配信プラットフォーマー (Netflix等): 国内市場だけでなく、グローバル市場でのヒットポテンシャルを最重要視します。そのため、特定の国や文化に依存しない普遍的なテーマ性を持つコンテンツや、海外に既にファンベースを持つタレントを起用する傾向があります。日本の業界特有の慣行に縛られないため、新人や異なるジャンルのタレントを大胆に起用することもあります。

これらのB2CとB2Bの需要分析を統合すると、極めて重要な関係性が見えてきます。それは、B2Bビジネスの成功が、B2C(ファンダム)の強さに完全に従属するようになったという事実です。広告主が求める「エンゲージメント」や「拡散力」は、熱量の高いコアファンが自発的に情報を拡散し、タレントが推奨する商品を「推しを応援する一環」として購入する、強力なファンダムの存在なくしては生まれません。つまり、タレントの広告価値(B2B価値)は、そのタレントが持つファンダムの規模と熱量(B2C基盤)によって直接的に決定されるのです。

このことから導き出される戦略的示唆は明確です。事務所が最優先で取り組むべきは、B2C、すなわち強力でエンゲージメントの高いファンダムを育成することです。これが、広告、メディア出演といった全てのB2Bビジネスの価値の源泉となります。広告契約を獲得するためのメディア営業も重要ですが、ファンコミュニティを科学的に分析し、活性化させるための投資こそが、長期的にはタレントと事務所の価値を最大化する上で最も本質的な活動と言えます。事務所は自らを「タレントの広告代理店」ではなく、「ファンダム・ビルダー」として再定義する必要があります。

第7章:業界の内部環境分析

外部環境の変化に対応するためには、自社が持つ経営資源や能力(ケイパビリティ)を客観的に評価し、競争優位の源泉がどこにあるのかを再定義する必要があります。本章では、VRIOフレームワークを用いて事務所の競争優位性を分析し、人材や生産性に関する内部課題を明らかにします。

VRIO分析:持続的な競争優位の源泉

VRIOは、経営資源やケイパビリティが「経済的価値(Value)」「希少性(Rarity)」「模倣困難性(Inimitability)」「組織(Organization)」の4つの観点から持続的な競争優位を生み出すかを評価するフレームワークです。

経営資源/ケイパビリティV: 価値R: 希少性I: 模倣困難性O: 組織競争優位への影響デジタル/グローバル化による変化
強力なタレントポートフォリオ一時的な競争優位価値は維持されるが、タレントの流動性向上により維持が困難に。
ヒットを生むプロデュース能力持続的な競争優位の可能性価値増大。 グローバル市場で通用するヒット創出能力は極めて希少で模倣困難。
メディアとの強固なリレーション一時的な競争優位価値低下。 プラットフォームの台頭により、相対的な重要性が低下。
事務所のブランド力・信頼持続的な競争優位価値は維持されるが、コンプライアンス違反により一瞬で失われるリスク。
グローバルなネットワーク持続的な競争優位の可能性価値増大。 グローバル展開の成否を左右する決定的な資源。
ファンダム運営ノウハウ持続的な競争優位の可能性価値増大。 D2Fモデルの収益性を決定づける中核ケイパビリティ。
スキャンダル対応能力持続的な競争優位価値増大。 SNS時代において、ブランド価値を守るための必須能力。

分析からの示唆:
デジタル化・グローバル化という環境変化の中で、かつての競争優位の源泉であった「メディアとの強固なリレーション」の価値は相対的に低下しています。一方で、「グローバルなプロデュース能力」「ファンダム運営ノウハウ」、そしてそれらを組織として実行するための「デジタル・グローバル人材」が、新たな持続的競争優位の源泉として重要性を増しています。多くの伝統的な事務所にとって、これらの新しい資源・ケイパビリティを支える「組織(Organization)」、すなわち専門人材の獲得と活用体制の構築が最大の弱点となっています。

人材動向(タレント・スタッフ)

事業戦略の実行を担う人材の動向は、企業の競争力を左右する重要な要素です。

  • タレントの報酬体系と契約形態:
    • 契約形態の多様化: 従来の事務所とタレントの包括的な「専属契約」から、タレントの活動の自由度が高い「エージェント契約」へと移行するトップタレントが増加しています。これは、タレントの交渉力向上と働き方の多様化を反映しています。
    • 報酬体系の変化: 固定給制は減少し、成果をより直接的に反映する歩合制が主流となっています。特に、YouTubeの広告収入やライブ配信のスーパーチャット、D2Fのグッズ売上など、タレント個人の活動に起因する収益については、タレント側の分配率が高くなる傾向にあります。日米韓を比較すると、歴史的に日本のタレントの分配率は低い水準にあるとされてきましたが、タレントの流動性向上に伴い、改善が進んでいます。
  • スタッフ(マネージャー等)の人材需要と課題:
    • 求められるスキルの変革: 従来の現場マネージャーに求められたスケジュール管理や身の回りの世話といった役割に加え、事業環境の変化に対応するための高度な専門スキルを持つ人材への需要が急増しています。具体的には、データサイエンティスト(ファンデータ分析)、SNS運用・デジタルマーケティング専門家D2Fプラットフォームのプロダクトマネージャーグローバル法務・渉外担当IPライセンス管理担当など、IT・ビジネス系の専門職です。
    • 深刻な人材獲得競争とミスマッチ: これらの専門人材は、給与水準が格段に高く、労働環境も整備されているIT業界やコンサルティング業界との激しい人材獲得競争に直面しています。芸能業界の平均賃金、特にマネージャー職の初任給が手取り10〜15万円というケースも珍しくない現状 48 や、長時間労働が常態化している労働環境 50 では、優秀な専門人材を惹きつけ、定着させることは極めて困難です。これは単なる人手不足ではなく、事業戦略が求めるスキルセットと、業界が提供できる労働条件との間に存在する致命的な人材のミスマッチ」であり、戦略実行における最大の障壁となっています。このギャップを埋めるための人事制度の抜本的な改革(例:専門職向けの報酬体系の導入、柔軟な働き方の許容)は、事業戦略の策定と同等、あるいはそれ以上に重要な経営課題です。

労働生産性

ヒットの不確実性が高いという事業特性を持つ芸能界において、労働生産性の向上は喫緊の課題です。

  • ヒット創出の不確実性の管理: 芸能ビジネスは本質的にハイリスク・ハイリターンであり、全ての投資が成功するわけではありません。この不確実性を少しでも低減させるため、過去のデータ分析に基づく意思決定(例:AIによるヒットポテンシャル予測、キャスティングの最適化)の重要性が増しています。経験と勘に頼るだけでなく、データドリブンなアプローチを組み合わせることで、投資の成功確率を高める努力が求められます。
  • バックオフィス業務の非効率性: 多くの事務所では、タレントのスケジュール管理、交通費や経費の精算、ファンクラブの運営といったバックオフィス業務が、未だに電話やExcel、手作業といったアナログな手法で行われています。これらの業務にSaaS(Software as a Service)などのデジタルツールを導入することで、大幅な効率化が可能です。これにより、マネージャーやスタッフを単純作業から解放し、タレントのキャリアプランニングや新規事業の企画といった、より付加価値の高い創造的な業務に集中させることができます。

第8章:AIが芸能業界に与える影響とインパクト(Deep Dive)

AI(人工知能)は、エンターテインメント業界のバリューチェーン全体に破壊的な変化をもたらす可能性を秘めています。本章では、AIが「創造」「制作・プロデュース」「管理・運営」「収益化」の各プロセスに与える具体的な影響と、それに伴う事業機会および課題を深く掘り下げます。

創造 (Creation) への影響

  • コンテンツ制作の支援と自動化: SunoやUdioといった音楽生成AIは、テキストで指示するだけでボーカル付きの楽曲を数分で生成可能であり、日本語の歌詞にも対応しています 52。同様に、AIによる脚本や歌詞の原案作成、ダンスの振付支援ツールも登場しており、クリエイターのアイデア創出を支援し、制作プロセスを高速化します 54。これは、クリエイターの生産性を劇的に向上させる「触媒」として機能します。
  • AIタレント(バーチャルヒューマン)の台頭:
    • 既存タレントの拡張: HYBEがデビューさせたバーチャルアーティスト「Midnatt」は、実在のアーティストの声をSuperstone社の音声生成AI技術で多言語化し、グローバルな楽曲展開を実現しました 55。これは、既存タレントの表現の幅を広げる活用法です。
    • 完全新規のAIタレント: 完全にAIによって生成されたバーチャルヒューマンやAIアイドルも登場しています。これらのAIタレントは、①スキャンダルリスクがゼロ、②24時間365日稼働可能、③多言語対応が容易といった、生身のタレントにはない利点を持ちます。既存のアイドル市場と競合する可能性もありますが、むしろバーチャル接客やデジタルサイネージ、AIアシスタントなど、これまでタレントが参入できなかった新たな市場を創出する可能性が高いと考えられます。
  • 倫理的・法的課題: ディープフェイク技術は、映像制作におけるコスト削減や表現の自由度向上に貢献する可能性がある一方、タレントの肖像権を侵害する偽のポルノコンテンツ作成や、フェイクニュースへの悪用といった深刻な倫理的・法的リスクを伴います。これらの技術の利用には、厳格なガイドラインと法整備が不可欠です。

制作・プロデュース (Production) への影響

  • データに基づくヒット予測とキャスティング: AIは、過去の映画や音楽の膨大なデータ(興行収入、ストリーミング再生数、視聴率、SNSでの言及数、脚本の構造、出演者の組み合わせ等)を分析し、どのような要素がヒットに繋がりやすいかを予測します 56。GEM Partnersのようなエンタメ特化型のデータ分析企業は、既に独自のデータに基づいたヒットポテンシャル予測サービスを提供しています 57。これにより、制作前の企画段階で、よりデータに基づいた意思決定が可能になります。
  • 次世代スターの発掘支援: AIは、YouTube、TikTok、各種配信プラットフォーム上の膨大な新人クリエイターのデータを常時分析し、再生数やエンゲージメント率の急上昇、コメントのセンチメント分析などから、ブレイクの兆候がある次世代のスター候補を早期に発見することができます。これにより、スカウト活動の効率と精度が向上します。
  • グローバル展開の加速: AIを活用した高精度な多言語ローカライズ(自動翻訳による字幕生成、音声合成による吹替)技術の進化は、コンテンツを世界市場に展開する際のコストと時間を劇的に削減します。これにより、中小規模の作品でもグローバル展開が現実的な選択肢となります。

管理・運営 (Management) への影響

  • リスク管理の自動化と高度化:
    • 炎上リスクの早期検知: AIを用いてタレントのSNS投稿や関連するコメントを24時間リアルタイムで監視し、不適切な表現や炎上に繋がりかねない批判的な投稿の急増を自動で検知し、マネージャーにアラートを送信します。これにより、問題が大きくなる前に迅速な対応が可能となります。
    • 誹謗中傷対策: 同様に、タレントに対する誹謗中傷や脅迫的な投稿を自動で検出し、証拠保全や法的措置の準備を支援します。
  • ファンコミュニティ運営の効率化: AIチャットボットをファンクラブサイトや公式アプリに導入することで、ファンからの定型的な問い合わせ(例:「次のライブはいつですか?」)に24時間365日自動で応答できます。これにより、運営スタッフはファンイベントの企画など、より創造的でエンゲージメントを高める業務に集中できます。
  • バックオフィス業務の自動化: AI-OCRと自然言語処理技術を活用し、契約書のレビュー(リスクのある条項の自動検出)、ウェブ上の著作権・肖像権の侵害監視、複雑な印税やロイヤリティの分配計算などを自動化します。これにより、管理部門の業務負荷を大幅に軽減し、ヒューマンエラーを削減します。

収益化 (Monetization) への影響

  • パーソナライズド・マーケティングの実現: AIは、D2Fプラットフォーム上で蓄積された個々のファンの行動データ(どのグッズを購入したか、どのライブ配信を視聴したか、どの楽曲を好むか等)を詳細に分析します。その分析結果に基づき、各ファンに最適化されたグッズや限定コンテンツ、イベント情報を自動でレコメンドすることで、アップセルやクロスセルを促進し、ファン一人当たりのLTV(顧客生涯価値)を最大化します。
  • AIタレントを活用した新たなビジネスモデル: AIタレントは、そのデジタルな特性を活かして、従来は不可能だった新たなビジネスモデルを生み出します。例えば、ファン一人ひとりの名前を呼びかけ、誕生日を祝うパーソナライズド・メッセージ動画をオンデマンドで生成・販売するサービスや、24時間対応のバーチャル店員としてECサイトで接客を行うサービスなどが考えられます。

AIの導入に関して、多くの経営者は「確実にヒットする答えを教えてくれる魔法の箱」を期待しがちです。しかし、エンターテインメントのヒットは時代や社会の文脈に深く依存するため、普遍的な「ヒットの公式」は存在しません。AIの真の価値は、答えそのものを出すことではなく、仮説検証のサイクルを劇的に高速化・高精度化する触媒」としての役割にあります。

例えば、AI楽曲生成ツールを使えば、従来は数週間かかっていたデモ曲制作を1日で数百パターン試作できます。AIトレンド分析ツールを使えば、どのSNSで、どのターゲット層に、どのようなクリエイティブが響くのかを、低コストで何十通りもテストできます。これまでのヒット創出が、少数のプロデューサーの「経験と勘」に頼った“一点集中の狙撃”だったとすれば、AI時代のヒット創出は、無数の仮説をデータに基づいて高速で試し、最も反応の良いものだけをスケールさせていく“絨毯爆撃からの精密誘導”へと変化します。

したがって、事務所が導入すべきは単一の「ヒット予測AI」ではなく、AIツールを組織全体で使いこなし、高速でA/Bテストを繰り返せる組織文化と業務プロセスです。創造性(クリエイティビティ)の定義が、「ゼロから傑作を生み出す能力」から、「無数の選択肢の中から最良のものをデータに基づいて見つけ出し、磨き上げる能力」へと変化することを意味します。このプロセス変革に対応できる組織だけが、AI時代に持続的にヒットを生み出すことが可能となるでしょう。

第9章:主要プレイヤーの戦略分析

芸能業界の競争環境は、ビジネスモデルの異なる多様なプレイヤーが競い合う複雑な様相を呈しています。本章では、主要なプレイヤーを「日系大手総合」「グローバル(韓国)系」「新興勢力(VTuber系)」「プラットフォーマー/メディア系」の4つのカテゴリーに分類し、それぞれの戦略、強み・弱み、収益構造を比較分析します。

主要プレイヤー戦略比較マトリクス

プレイヤー分類代表企業売上高 / 営業利益率事業ポートフォリオ(収益構成比)デジタル/グローバル戦略強み(ケイパビリティ)弱み(課題)
日系大手総合アミューズ681億円 / 4.1% (2025/3期) 14イベント関連、アーティストマネジメント、メディア映像事業が中心。デジタル化・グローバル化を推進中だが、収益貢献は限定的。海外売上比率は低い。豊富なタレントポートフォリオ、国内メディアとの強固な関係、大規模ライブ運営ノウハウ。D2F化の遅れ、低い利益率、国内市場への高い依存度。
グローバル(韓国)系HYBE約2,400億円 / 13.6% (2023年) 15アルバム、公演、広告、IPライセンス、プラットフォーム(Weverse)など多角化。Weverseを核とした強力なD2Fエコシステム。当初からグローバル市場をターゲット。グローバルヒット創出能力、ファンコミュニティプラットフォーム、IP多角展開力。特定のトップアーティストへの収益依存リスク(例:BTS)。
新興勢力(VTuber系)ANYCOLOR428億円 / 44.4% (2025/4期 会社予想) 16コマース(グッズ等)、ライブストリーミング、プロモーションが3本柱。デジタルネイティブ。YouTubeを主戦場とし、英語圏(NIJISANJI EN)などグローバル展開に積極的。デジタルIP開発力、高収益なD2Fマネタイズ、熱狂的なグローバルファンダム。タレント(演者)のコンプライアンス・メンタルヘルス管理、IPの世界観維持。
プラットフォーマー/メディア系ソニーミュージックグループ(SME単体) 650億円 / 32.8% (2025/3期) 59音楽、アニメ、ゲーム、マネジメント、ソリューションなど垂直統合型。音楽・映像配信プラットフォームへの供給と自社サービス展開。グローバルなネットワークを持つ。潤沢な資金力、制作から流通までのバリューチェーン支配、多様なIPポートフォリオ。巨大組織ゆえの意思決定の遅さ、クリエイターとの直接的な関係性の希薄化リスク。

この比較マトリクスは、各プレイヤーのビジネスモデルの違いと、それが収益性にどう結びついているかを明確に示しています。特に注目すべきは、日系大手総合事務所と、韓国系やVTuber系との間の営業利益率の圧倒的な差です。この差は、単なるコスト構造の違いではなく、D2FとIPビジネスを核とするビジネスモデルが、いかに高い収益性を生み出すかを物語っています。このギャップの要因を理解することが、戦略策定の出発点となります。

各プレイヤーの詳細分析

日系大手総合事務所(例:アミューズ、ホリプロ、吉本興業)

  • 戦略と収益構造: 俳優、ミュージシャン、お笑い芸人など、幅広いジャンルのタレントを多数抱え、国内のテレビ、CM、映画、ライブ市場を主な収益源としています。アミューズの決算では、大規模コンサートツアーやそれに伴うグッズ販売が業績を牽引しており、イベント事業が収益の大きな柱であることが分かります 61。
  • 強み: 長年の活動で築き上げた国内メディア(特にテレビ局)との強固なリレーションシップと、大規模な全国ツアーなどを運営できる興行能力は、依然として大きな強みです。
  • 弱みと課題: 最大の課題は、国内市場への高い依存度と、それに伴う成長の鈍化です。デジタル化、特にファンから直接収益を上げるD2Fモデルへの転換が遅れており、結果として韓国系やVTuber系に比べて低い利益率に甘んじています。また、グローバル展開やIPの多角化を戦略的に主導できる専門人材の不足も深刻な課題です。

グローバル(韓国)系(例:HYBE、SMエンタテインメント、JYP、YG)

  • 戦略と収益構造: 徹底した育成システムにより、当初からグローバル市場をターゲットとしたアーティストを創出します。HYBEはBTSの成功を基盤に、アルバム・音源、公演といった直接的なアーティスト活動に加え、ファンコミュニティプラットフォーム「Weverse」の運営、キャラクタービジネスやゲームといったIPライセンス事業など、収益源を高度に多角化しています 15。JYPは日本での「NiziU」プロジェクトのように、現地市場に最適化したローカライゼーション戦略(Global Expansion by Localization)も得意としています 63。
  • 強み: 体系化されたグローバルヒットの創出ノウハウと、Weverseを核とした強力なD2Fエコシステムの構築が最大の強みです。ファンデータを自社プラットフォームに蓄積し、それを活用してエンゲージメントと収益性を高めるサイクルを確立しています。
  • 弱みと課題: BTSの活動休止が業績に影響を与えたように 15、特定のトップグループへの収益依存度が高いというリスクを抱えています。また、急成長に伴う組織管理や、傘下レーベルとのガバナンス問題も課題となっています。

新興勢力(VTuber系)(例:カバー(ホロライブ)、ANYCOLOR(にじさんじ))

  • 戦略と収益構造: VTuberという完全にデジタルなIPを軸に、YouTubeでのライブ配信(スーパーチャット、メンバーシップ)、マーチャンダイジング(グッズ販売)、ライブイベント、企業タイアップ(プロモーション)などを展開します。特に、ANYCOLORの決算では、コマース領域が売上の大きな部分を占め、極めて高い利益率を叩き出しています 58。
  • 強み: 物理的な制約を受けないデジタルIPであるため、スケーラビリティが非常に高い点が特徴です。熱狂的なファンコミュニティを形成し、そこから直接収益を上げるD2Fモデルを極めて効率的に実践しています。英語圏を中心にグローバルなファンベースも厚く、当初からグローバル展開が前提となっています。
  • 弱みと課題: ビジネスの根幹を支えるタレント(演者)のコンプライアンス違反やメンタルヘルスの問題が事業継続上の大きなリスクとなります。また、多数のタレントIPの世界観や品質を維持・管理していくための組織体制の構築が課題です。

プラットフォーマー/メディア系(例:ソニーミュージックグループ、Netflix)

  • 戦略と収益構造: ソニーミュージックグループは、アーティストの発掘・マネジメントから、音楽・アニメ・ゲームの企画制作、パッケージ販売、ライブ運営、ソリューション提供まで、エンタテインメントのバリューチェーンを垂直統合しています 65。Netflixは、巨額のコンテンツ制作費を投じて世界中でオリジナル作品を制作し、それを自社のグローバル配信網で独占的に提供することで、会員数を拡大する戦略を取っています 35。
  • 強み: 他のプレイヤーを圧倒する潤沢な資金力と、制作から流通までをカバーする広範な事業領域、そしてグローバルなプラットフォームが最大の強みです。
  • 弱みと課題: 巨大な組織であるがゆえに、個々のクリエイターやタレントとの密な関係構築が難しくなる可能性があります。また、プラットフォーマーとして中立性を保ちつつ、自社所属のタレントやIPをどうプロモートしていくかという利益相反の課題も抱えています。

第10章:主要トレンドと未来予測

これまでの分析を基に、今後5年から10年の芸能業界の動向を決定づける四つの主要なトレンドと、その戦略的意味合いを予測します。

1. IP(知的財産)化戦略の本格化:「演者」から「IP資産」へ

タレントはもはや単なる「演者」や「パフォーマー」ではなく、多様なメディアや商品に展開可能な中核的な「IP(知的財産)資産」として認識されるようになります。このトレンドは、事務所の役割を根本から変革します。

  • 未来予測: 成功する事務所は、タレント個人の魅力を核としながら、その世界観を拡張するストーリーを構築し、音楽、映像(アニメ・実写)、ゲーム、キャラクターグッズ、出版物などへ多角的に展開する「IPプロデュース」機能を中核に据えるようになります。タレントのキャリアプランは、IPとしてのライフサイクルマネジメントの視点から設計されるようになります。
  • 戦略的意味合い: 事務所は、単発の出演契約を管理するエージェントではなく、IPの価値を長期的に最大化するための投資と開発を行う「ブランドマネージャー」としての役割を担う必要があります。IP開発部門の設立や、ゲーム会社・アニメ制作会社との戦略的提携が不可欠となります。

2. D2F (Direct to Fan) モデルの深化とプラットフォーム覇権争い:「顧客接点」の支配

ファンとの直接的な繋がりは、エンゲージメントと収益性の両面で、ビジネスの生命線となります。この顧客接点を自社でコントロールできるかどうかが、企業の命運を分けます。

  • 未来予測: HYBEのWeverseのように、ファンクラブ機能、EC、ライブ配信、SNS、限定コンテンツへのアクセスなど、ファン活動のすべてを一つのプラットフォームに集約する「スーパーアプリ」の開発・獲得競争が激化します。ファンは、このプラットフォーム上で時間とエンゲージメントを投下し、それが事務所の最も重要な資産である「ファンデータ」として蓄積されます。
  • 戦略的意味合い: 外部プラットフォーム(YouTube, Instagram等)への依存は、顧客データという価値の源泉を他社に明け渡すことを意味します。自社D2Fプラットフォームへの戦略的投資は、単なる収益向上策ではなく、事業の主導権を維持し、将来の競争優位を築くための防衛的かつ攻撃的な一手となります。

3. グローバル戦略の分岐:「世界標準」モデルと「国内最適」モデル

グローバル化は不可避の潮流ですが、すべてのタレントが同じ戦略を取るわけではありません。市場のニーズとタレントの特性に応じて、戦略は二極化していきます。

  • 未来予測:
    • 世界標準モデル: K-Popに代表されるように、言語、音楽性、ビジュアルなどをグローバル市場の最大公約数に合わせて最適化し、巨額の投資を行って世界的なヒットを目指す、ハイリスク・ハイリターンな戦略。
    • 国内最適モデル: 日本語のニュアンス、国内の文化的文脈、ニッチなファンコミュニティの特性などを深く理解し、国内市場に特化して熱量の高いファンから安定した収益を上げる戦略。アニメや声優、特定ジャンルのお笑い芸人などがこのモデルに該当します。
  • 戦略的意味合い: 事務所は、自社のポートフォリオ全体で画一的なグローバル戦略を追求するのではなく、個々のタレントIPの特性を見極め、どちらのモデルが最適かを判断し、リソースを戦略的に配分する能力が求められます。両モデルを組み合わせたハイブリッド戦略が、リスク分散と収益最大化の鍵となります。

4. 事務所の機能分化:「総合デパート」から「専門ブティック」へ

タレントの独立やエージェント契約化が進む中で、従来のようにすべての機能をワンストップで提供する「総合デパート」型の事務所モデルは限界を迎えます。今後は、特定の機能に特化した「専門ブティック」型のプレイヤーが台頭します。

  • 未来予測: 芸能界のバリューチェーンが機能ごとに分解され、それぞれに特化した専門企業が登場します。例えば、「営業・事務代行に特化したエージェント企業」「IP開発とライセンス管理に特化したプロデュース企業」「D2Fプラットフォームを提供するテクノロジー企業」「グローバルPR専門企業」などが連携するエコシステムが形成されます。
  • 戦略的意味合い: 既存の総合事務所は、自社のコアコンピタンスがどこにあるのかを再定義し、強みを持つ機能にリソースを集中させる必要があります。「何でも屋」であり続けることは、すべての領域で中途半端な競争力しか持てないことを意味します。自社を「IPプロデューサー」と定義するのか、「敏腕エージェント集団」と定義するのか、あるいは「ファンダム運営のプロ」と定義するのか、その戦略的選択が企業の未来を決定します。

第11章:戦略的インプリケーションと推奨事項

これまでの包括的な分析を統合し、芸能事務所が今後5年から10年の市場で成功を収めるために取るべき具体的な戦略を提言します。

勝者と敗者を分ける決定的要因

今後の芸能業界において、勝者と敗者を分ける決定的な要因は、過去の成功体験や既存のメディアリレーションシップではありません。それは、以下の三つの能力を組織として獲得できるかどうかに集約されます。

  1. グローバルIP創出・運営能力: タレントを国内スターに留めず、国境を越えて愛される「IP」として企画・開発し、その価値を多角的に最大化できるプロデュース能力。
  2. D2Fデータドリブン収益化能力: ファンと直接繋がり、その行動データを資産として蓄積・分析し、LTVを最大化する独自のD2Fプラットフォームを運営する能力。
  3. 変革を支える組織・人材: 上記二つの能力を実行するために不可欠な、データサイエンティスト、デジタルマーケター、グローバル法務といった専門人材を獲得・育成し、彼らが活躍できる組織文化と制度を構築する能力。

これらの能力を獲得できなかった事務所は、タレントやプラットフォーマーへの交渉力を失い、収益性の低い下請け業務に甘んじるか、市場からの撤退を余儀なくされるでしょう。

直面する機会と脅威

戦略的状況をSWOTの観点から統合すると、以下のようになります。

  • 機会 (Opportunities):
    • 巨大な国内市場とファンの高い支出意欲: 日本のファンは、ライブやグッズに対する支出意欲が依然として高く、安定した収益基盤となり得ます 7。
    • 強力な関連IPとの連携: 世界的に評価の高い日本のゲームやアニメといったIPと、自社タレントを連携させることで、グローバルな認知度を飛躍的に高める機会があります。
    • 円安環境: 海外での事業展開において、円安は収益面で追い風となります。
  • 脅威 (Threats):
    • 新規・海外競合による市場侵食: K-PopやVTuberといった、デジタルとグローバルに最適化されたビジネスモデルを持つ競合が、国内のファン層と収益を奪っています 6。
    • プラットフォーマーへの主導権喪失: Netflixなどのグローバルプラットフォーマーがコンテンツ制作の主導権を握り、事務所が単なるキャスティング会社(下請け)に転落するリスクがあります 35。
    • タレントの独立と収益基盤の脆弱化: 主力タレントの独立が相次げば、事務所の収益基盤は一気に脆弱化します。

戦略的オプションの提示と評価

これらの状況を踏まえ、取り得る主要な戦略的オプションを四つ提示し、それぞれを評価します。

戦略的オプション概要メリットデメリット・リスク成功確率
1. 現状維持・最適化国内のテレビ・メディア中心のビジネスモデルを維持しつつ、コスト削減や業務効率化で利益率の改善を図る。短期的な投資を抑制でき、既存の組織・ノウハウで対応可能。市場の構造変化に対応できず、長期的には衰退が不可避(ジリ貧)。優秀なタレントや人材が流出する。
2. M&Aによるケイパビリティ獲得IT企業、データ分析会社、VTuber事務所、海外のレーベルなどを買収し、自社に不足するデジタル・グローバル能力を短期間で獲得する。時間を買うことができる。新規事業への迅速な参入が可能。高額な買収費用。企業文化の違いによるPMI(統合後マネジメント)の失敗リスクが極めて高い。
3. 自社によるD2F/IP事業の構築D2Fプラットフォームを自社で開発・内製化し、IPプロデュース部門を新設・強化する。組織・人材への大規模な先行投資を行う。成功すれば、ファンデータという核心的資産を掌握し、最も持続的な競争優位を築ける。高い収益性を実現可能。莫大な初期投資と時間がかかる。成功の保証はなく、実行の難易度が非常に高い。経営陣の強いコミットメントが必須。中~高
4. グローバル・アライアンス戦略海外の有力エージェンシーやプラットフォーマーと戦略的提携を結び、そのネットワークやノウハウを活用してグローバル展開を図る。自社のリソースが乏しくても、グローバル市場へのアクセスが可能になる。提携相手への依存度が高まり、主導権を握られるリスク。自社にノウハウが蓄積されにくい。

最終提言:IPプロデュースとD2Fを核とした事業変革

本レポートは、上記オプションの中から、最も困難な道ではあるものの、唯一持続的な成長を実現可能にする「オプション3:自社によるD2F/IP事業の構築」を中核戦略として推進することを強く提言します。

M&Aやアライアンスは、この中核戦略を補完・加速させるための「手段」として活用すべきですが、「目的」そのものであってはなりません。業界の構造変化が不可逆である以上、自社のDNAそのものを変革することなくして、未来の勝者となることは不可能です。

実行に向けたアクションプランの概要

この変革を成功させるため、以下のような3段階の実行計画を提案します。

Phase 1: 基盤構築(1~2年目)

  • 目的: 変革の土台となる組織、人材、技術基盤を構築する。
  • 主要アクション:
    • CEO直轄の「DX・グローバル戦略室」を設置。 全社横断で変革を主導する権限を与える。
    • D2FプラットフォームのMVP(Minimum Viable Product)開発に着手。 まずはファンクラブ、EC、チケット販売の基本機能を統合。開発は外部の専門ITベンダーと協業しつつも、プロダクトオーナーは自社で担う。
    • 専門人材の戦略的採用を開始。 データサイエンティスト、デジタルマーケター、プロダクトマネージャーなど、IT業界水準の報酬パッケージを用意し、最低5名以上の専門チームを組成する。
    • 「IP戦略部」を新設。 既存のマネジメント部門とは独立させ、タレントのIPとしての多角展開(ゲーム化、アニメ化等)の企画立案を専門に行う。
  • 主要KPI: D2Fプラットフォームのローンチ、専門人材の採用数、IP開発案件のパイプライン数。
  • 必要リソース: 初期投資としてXX億円の戦略予算確保、経営陣の時間的コミットメントの50%を変革プロジェクトに投入。

Phase 2: 収益化とグローバル展開(3~4年目)

  • 目的: 構築した基盤を収益に転換し、グローバル市場での成功事例を創出する。
  • 主要アクション:
    • D2Fプラットフォームの機能拡充。 ライブ配信機能、限定デジタルコンテンツ販売、ファン同士のコミュニティ機能などを追加。
    • データ分析に基づくパーソナライズ施策の実施。 蓄積されたファンデータを基に、個々のファンに合わせたグッズのレコメンドやイベント告知を開始。
    • 第一号グローバルIPの創出・展開。 ポートフォリオの中から最もポテンシャルの高いタレントを1組選定し、海外レーベルやプロモーターと提携して集中的にプロモーションを実施。
    • 補完的M&Aの検討。 不足しているケイパビリティ(例:海外の特定地域でのマーケティング網)を持つ、小規模な専門企業の買収を検討。
  • 主要KPI: D2F事業の全社売上高に占める比率(目標:15%)、海外ファン比率(目標:10%)、グローバルIPの海外売上高。

Phase 3: エコシステムの拡大(5年目以降)

  • 目的: 自社の成功モデルをプラットフォーム化し、業界全体のリーダーとしての地位を確立する。
  • 主要アクション:
    • D2Fプラットフォームの外部開放。 自社プラットフォームをSaaSとして、他の事務所や独立したタレントにも提供を開始し、プラットフォーム手数料を新たな収益源とする。
    • AIの本格活用。 蓄積された膨大なファンデータと市場データを活用し、AIによる高精度なヒット予測モデルやキャスティング最適化システムを実運用する。
    • CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の設立。 エンタメ×テック領域の有望なスタートアップへ戦略的投資を行い、未来の成長の種を育てる。
  • 主要KPI: プラットフォーム事業の売上高・利益、AI予測モデルの精度、投資先企業とのシナジー創出件数。

この変革は容易な道のりではありません。しかし、未来のエンターテインメント・エンパイアを築くためには、過去の成功体験を捨て、この大胆な一歩を踏み出すことが不可欠です。

第12章:付録(Appendix)

参考文献・引用データリスト

業界団体・調査会社レポート

  • PricewaterhouseCoopers (PwC). “Global Entertainment & Media Outlook.” 1
  • 一般社団法人日本レコード協会 (RIAJ). 各種統計データ. 3
  • 一般社団法人日本映画製作者連盟 (MPA). 69
  • 一般社団法人コンサートプロモーターズ協会 (ACPC). “ライブ・エンタテインメント市場調査.” 6
  • ぴあ総研株式会社. “ライブ・エンタテインメント市場規模調査.” 7
  • 株式会社電通. “日本の広告費.” 8
  • International Federation of the Phonographic Industry (IFPI). “Global Music Report.” 12
  • 株式会社矢野経済研究所. “VTuber市場に関する調査.” 39
  • GEM Partners株式会社. “動画配信(VOD)市場5年間予測レポート.” 4
  • 株式会社サイバー・バズ/株式会社デジタルインファクト. “インフルエンサーマーケティング市場規模推計・予測.” 75
  • Newzoo. “Global Games Market Report.” 41
  • 一般社団法人日本動画協会. “アニメ産業レポート.” 43
  • 公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所. “コミック市場規模.” 42

政府・公的機関資料

  • 経済産業省. “エンタメ・コンテンツの未来を考える会.” 69
  • 総務省. “情報通信白書.” 36
  • 内閣官房. “新しい資本主義実現会議 コンテンツワーキンググループ.” 24
  • 公正取引委員会. “芸能分野に関する報告書等.” 22
  • 日本貿易振興機構 (JETRO). “韓国のコンテンツ振興策.” 19
  • 韓国コンテンツ振興院 (KOCCA). “コンテンツ産業白書”等. 20

企業IR資料・ウェブサイト

  • 株式会社アミューズ 1
  • 株式会社ホリプロ 1
  • 吉本興業ホールディングス株式会社 1
  • 株式会社SMILE-UP. / 株式会社STARTO ENTERTAINMENT 1
  • HYBE Corporation 1
  • SM Entertainment Co., Ltd. / 株式会社SM ENTERTAINMENT JAPAN 1
  • JYP Entertainment Corp. 1
  • YG Entertainment Inc. 1
  • カバー株式会社 1
  • ANYCOLOR株式会社 1
  • 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント 1
  • Netflix, Inc. 35
  • エイベックス株式会社 33
  • 東宝株式会社 34

その他(ニュース記事、学術論文等)

  • Z世代の消費行動に関する各種調査 26
  • タレントのセカンドキャリアに関する調査 28
  • VR/AR/メタバースの活用事例に関する記事 30
  • 芸能マネージャーの労働環境に関する記事 48
  • AI技術(楽曲生成、ヒット予測等)に関する記事 52
  • 広告・キャスティングに関する調査 37
  • ファン心理に関する学術研究 145

引用文献

  1. グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック2024–2028 …, https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/outlook.html
  2. エンタテイメント企業の海外展開ファーストステップ | PwC Japanグループ, https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/column/em-industry-transformation-agenda/first-step-global-expansion.html
  3. 2023年年間音楽配信売上1,165億円~10年連続成長、統計開始以来 …, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000534.000010908.html
  4. 動画配信の国内市場規模は5930億円(24年、前年比3.3%増) – PR TIMES, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000251.000013190.html
  5. GEM Partners、動画配信の国内市場規模は前年比3.3%増の5,930億円 | Musicman, https://www.musicman.co.jp/business/661283
  6. 2024年のライブ・エンタメ市場は過去最多の動員数6,000万人 市場 …, https://www.musicman.co.jp/business/667254
  7. 国内ライブエンタメ市場過去最高の6857億円、音楽フェスも過去最大, http://animationbusiness.info/archives/15962
  8. 電通が2025年2月27日発表した日本の広告費の動向を約800文字でまとめました。参考にどうぞ。, https://note.com/threeplussix/n/n7d99cbf9fe3e
  9. 2024年 日本の広告費 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト, https://www.dentsu.co.jp/news/release/2025/0227-010853.html
  10. 2024年のライブエンタメ市場は過去最高の7605億円 推し活が支える成長 – KAI-YOU, https://kai-you.net/article/92753
  11. 日本も「音楽ストリーミング」拡大期に入った。日本レコード協会のデータから読む音楽産業の現在地, https://www.businessinsider.jp/article/252269/
  12. 【解説】世界の音楽市場、2023年は10.2%成長、音楽サブスクとフィジカルが好調。日本は7.6%成長 – Music Ally Japan, https://www.musically.jp/ifpi-global-music-report2024
  13. 日本レコード協会、2024年年間音楽配信売上1,233億円 11年連続プラス成長 | Musicman, https://www.musicman.co.jp/business/661349
  14. アミューズ (4301) : 決算情報・業績 [AMUSE] – みんかぶ, https://minkabu.jp/stock/4301/settlement
  15. HYBE – Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/wiki/HYBE
  16. ANYCOLOR(5032) : 決算・業績進捗情報 – 株予報Pro, https://kabuyoho.jp/sp/report?bcode=5032
  17. 最大の好況K-POP、「韓国エンタービッグ4」勝者の秘訣 – コネスト, https://www.konest.com/contents/news_detail.html?id=47574
  18. 決算から見るAnycolorとCoverの違い|NAG32 – note, https://note.com/nag32/n/n7b63244058dc
  19. プラットフォーム時代の 韓国コンテンツ産業振興策 … – ジェトロ, https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2022/66c457767e8bbf81/202203.pdf
  20. 韓国コンテンツ振興院, https://www.kocca.kr/download/cop/kocca_brochure_j_v2.pdf
  21. 韓国コンテンツ振興院 – KOREA CREATIVE CONTENT AGENCY – 한국콘텐츠진흥원, https://www.kocca.kr/download/cop/kocca_brochure_j.pdf
  22. 独禁法よもやま話(第2回) – 公正取引協会, https://www.koutori-kyokai.or.jp/pages/152/
  23. 【日本】公取委、芸能事務所やレコード会社に独禁法指針。移籍後の妨害行為も禁止, https://sustainablejapan.jp/2025/10/04/jftc-entertainment/117875
  24. 音楽・放送番組等の分野の実演家と 芸能事務所との取引等に関する …, https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/wgkaisai/contents_dai2/siryou5-2.pdf
  25. 音楽・放送番組等の分野の実演家と芸能事務所との取引等に関する実態調査報告書の公表(令和6年12月公正取引委員会) – 牛島総合法律事務所, https://www.ushijima-law.gr.jp/client-alert_seminar/client-alert/20250114jftc/
  26. 消費しない「推し活」が新常識?!Z世代350人調査で見えたリアル …, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000212.000017171.html
  27. 消費を動かす「推し活」の現在地とは?大学生調査から読み解く – テテマーチ株式会社, https://tetemarche.co.jp/column/genz-oshikatsu-01
  28. 「ミドルシニア世代のセカンドキャリアに関する意識調査」結果概要 – 共同通信PRワイヤー, https://kyodonewsprwire.jp/release/202508294311
  29. 【スポーツ選手のセカンドキャリアに関する意識調査】 9割以上が「競技引退後のキャリア」に悩みあり – PR TIMES, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000168.000006561.html
  30. 【2024年最新】エンタメ業界のAR/VR/メタバース活用事例を紹介! – 株式会社Forgers, https://forgers.co.jp/column/679
  31. VRのエンタメ業界での活用事例9選|3大メリットや活用方法も紹介 – メタバース総研, https://metaversesouken.com/vr/entertainment-2/
  32. 【ゲームも音楽も演劇も】VRがエンタメをさらにアツくする!VRイベント最新事情 – 株式会社トランス, https://www.trans.co.jp/column/knowledge/virtual_reality_event/
  33. SDGsへの取り組み|エイベックス株式会社, https://avex.com/jp/ja/sustainability/management/about-sdgs/
  34. サステナビリティ | 東宝株式会社, https://www.toho.co.jp/company/info/sustainability
  35. 日本にもっと自由で、幅広いコンテンツを。ネットフリックス、5年間の挑戦|Netflix – note, https://note.com/netflix/n/n569eae85faaa
  36. Netflix の取り組み – 総務省, https://www.soumu.go.jp/main_content/000889763.pdf
  37. タレント起用の広告が消費者に与える影響を調査 – 株式会社エイスリー, https://www.a3corp.jp/2024/09/30/281/
  38. CM広告にタレントを起用する理由とは?キャスティング成功事例や方法を解説 – ゴールドキャスト, https://goldcast.jp/magazine/reasons-casting/
  39. 2025年 VTuber市場の徹底研究 ~市場調査編~ | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所, https://www.yano.co.jp/market_reports/C66119500
  40. VTuber市場規模、2025年度は1260億円に到達すると予測 前年度比120.0%の成長 – KAI-YOU, https://kai-you.net/article/92272
  41. Newzoo’s Global Games Market Report 2025 | Free version, https://newzoo.com/resources/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2025
  42. 2024年コミック市場は7043億円 前年比1.5%増と7年連続成長で過去最大を更新 ~ 出版科学研究所調べ | HON[.]jp News Blog, https://hon.jp/news/1.0/0/54727
  43. www.tdb.co.jphttps://www.tdb.co.jp/report/industry/j4_7almgnr8w/#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8B%95%E7%94%BB%E5%8D%94%E4%BC%9A%EF%BC%88AJA%EF%BC%89%E3%81%AE,%E4%B8%87%E5%86%86%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82
  44. SNSマーケティング成功事例10選!大手や中小企業、個人の効果的な戦略も解説 – Kolr, https://www.kolr.ai/jp/info/sns-marketing/
  45. SNSマーケティングの成功事例13選!共通点から学ぶ大手企業・中小企業の売上アップ戦略とは?, https://www.tribalmedia.co.jp/note/marketing-1071/
  46. 2024年度「国内Z世代意識・購買行動調査」 | デロイト トーマツ グループ – Deloitte, https://www.deloitte.com/jp/ja/Industries/consumer-products/research/generationz-behavior-survey.html
  47. タレントが起用された広告を見て「ブランドをより好きになった」との声 その結果、約8割が商品を購入, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000038184.html
  48. 芸能マネージャーのなり方とは?|仕事内容や気になる給料まで詳しくご紹介, https://herocasting.jp/labo/knowledge/manager-howto/
  49. 芸能マネージャーの年収はいくら? 給料についてくわしく解説 – キャリアガーデン, https://careergarden.jp/geinoumanager/salary/
  50. 気になる。芸能マネージャーの年収はどれくらい? – テレキャリア, https://www.f-its.co.jp/telecareer/entertainment-manager-annual-income/
  51. 芸能マネージャーの気になる?年収・給料・収入 – スタディサプリ進路, https://shingakunet.com/bunnya/w0010/x0130/nenshu/
  52. 音楽生成AIサブスクおすすめ10選|初心者でも使える料金比較と商用利用ガイド, https://smarf.jp/article/20570/
  53. AI音楽生成ツール7選!2025年最新比較|Re-BIRTH株式会社 – note, https://note.com/re_birth_ai/n/n844e64334a63
  54. AIはエンターテイメントの夢を見るか?AIによるエンターテイメントの未来 | ネクフル ブログ – Necfru, https://necfru.com/blog/ai/ai%E3%81%AF%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E5%A4%A2%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%82%8B%E3%81%8B%EF%BC%9Fai%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%82%A8/
  55. エンタメ業界の問題と課題を生成AIが解決!実際の活用事例も徹底解説 | WEEL, https://weel.co.jp/media/entertainment-problem/
  56. AI×娯楽業で業界革新!エンタメ分野の活用事例と導入メリットを徹底解説, https://ai-front-trend.jp/entertainment-ai/
  57. 次にヒットするエンタメをタレント、マンガ・アニメ、ゲームなどメディア別でランキング~タレントでは『篠塚大輝』、マンガでは『極楽街』が首位獲得 – GEM Standard, https://www.gem-standard.com/columns/1395
  58. ANYCOLOR(株)【5032】:株価・株式情報 – Yahoo …, https://finance.yahoo.co.jp/quote/5032.T
  59. ソニー・ミュージックエンタテインメント、25年3月期決算は売上高17%減の650億円 – GameBiz, https://gamebiz.jp/news/408813
  60. 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの令和6年度決算 …, https://prtimes.jp/finance/5010001082437/settlement
  61. (株)アミューズ【4301】:株価・株式情報 – Yahoo!ファイナンス, https://finance.yahoo.co.jp/quote/4301.T
  62. (株)アミューズ【4301】:決算情報 – Yahoo!ファイナンス, https://finance.yahoo.co.jp/quote/4301.T/financials
  63. PowerPoint 프레젠테이션 – NET, https://jyplevel2storage01.blob.core.windows.net/homepage/[JYP%20ENT]%2023Q1_Result_ENG_F-1e863db322754ebba8a060fdb8488eb5.pdf
  64. ANYCOLOR(株)【5032】:決算説明会書き起こし – Yahoo …, https://finance.yahoo.co.jp/quote/5032.T/financials?styl=presentation
  65. ソニーミュージックグループの会社概要 | マイナビ2027, https://job.mynavi.jp/27/pc/search/corp17985/outline.html
  66. ソニーミュージックの魅力と最新事情を徹底解説! #ソニーミュージック #ソニー #ミュージック | コラム | 家電のオンラインショップならデジタルサポートSOGA, https://jsoga.com/column/33a42534-7e76-436e-995a-698e8c450f2a
  67. 26年に3兆ドル規模へ=PwCまとめエンターテインメント・メディア世界市場 | 電波新聞デジタル, https://dempa-digital.com/article/326725
  68. PwC、年次調査「グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック 2024-2028」を発表, https://digitalpr.jp/r/96809
  69. 業界の現状及びアクションプラン(案)について 【映画・映像】 (事務局資料②), https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/entertainment_creative/pdf/004_04_02.pdf
  70. ライブ・エンタメ市場、想定を超えて最高更新。2030年予測も上方修正 /ぴあ総研が2024年確定値および将来予測値を発表 – ぴあ株式会社, https://corporate.pia.jp/news/detail_live_enta20250624.html
  71. 電通が「2024年 日本の広告費」を発表、ラジオデジタルは前年比121.4%の34億円へ, https://audiostart.info/2025/04/03/dentsu2024/
  72. VTuberビジネスの競争戦略と今後の成長性を読み解く – note, https://note.com/ote_walk/n/na7c7efc2de97
  73. VTuber市場はなぜ急拡大したのか イノベーション理論で読み解く成長理由 | uyet media, https://uyet.jp/media/vtuber-business/vtuber-innovation/
  74. ’24年の定額制動画配信市場は推計5,262億円、U-NEXTが唯一大幅成長 – AV Watch, https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1665868.html
  75. インフルエンサーマーケティングの市場規模 – リブ・コンサルティング, https://www.libcon.co.jp/column/influencer-marketing-marketsize/
  76. インフルエンサーマーケティングの市場規模や効果は?最新の統計データ – Shopify 日本, https://www.shopify.com/jp/blog/influencer-marketing-statistics
  77. 2024-2027年ゲーム市場は3.7%成長へ、コンソールが主導 | XenoSpectrum, https://xenospectrum.com/2024-2027-games-market-to-grow-by-3-7-led-by-consoles/
  78. 2023年のゲーム市場を振り返るレポートをNewzooが公開。米国と英国で最も売り上げたソフトは「NBA 2K24」 – 4Gamer, https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20231221060/
  79. 2024年のグローバルゲーム市場は前年に続き緩やかに成長する―Newzooのトレンド予測レポートより | GameBusiness.jp, https://www.gamebusiness.jp/article/2024/01/26/22698.html
  80. 業界の現状及びアクションプラン(案)について 【アニメ】 (事務局資料②), https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/entertainment_creative/pdf/003_04_02.pdf
  81. 日本動画協会「アニメ産業レポート2024」発刊 アニメ産業市場は3.3兆円で過去最高に, https://anime.eiga.com/news/123132/
  82. 「アニメ制作市場」動向調査2024|株式会社 帝国データバンク[TDB], https://www.tdb.co.jp/report/industry/j4_7almgnr8w/
  83. アニメ産業市場、初の2兆円突破 中国など海外人気が牽引も… – JAPAN Forward, https://japan-forward.com/ja/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E7%94%A3%E6%A5%AD%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%80%81%E5%88%9D%E3%81%AE%EF%BC%92%E5%85%86%E5%86%86%E7%AA%81%E7%A0%B4%E3%80%80%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AA%E3%81%A9%E6%B5%B7%E5%A4%96/
  84. コミックは電子版が7割超え 24年のコミック市場規模は過去最高7000億円規模に – ITmedia, https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2502/25/news146.html
  85. 2023年のコミック市場(推定販売金額)、前年比2.5%増の6,937億円:全国出版協会・出版科学研究所の調査 | カレントアウェアネス・ポータル, https://current.ndl.go.jp/car/211791
  86. 2024年の出版市場規模、3年連続前年割れ 電子コミックのシェアは5年で倍増, https://book.asahi.com/article/15615142
  87. 2023年コミック市場6900億円のうち約7割は電子【出版科学研究所調べ】 – マスナビ, https://www.massnavi.com/report/1260.html
  88. 第1回エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会 (事務局資料), https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/entertainment_creative/pdf/001_04_00.pdf
  89. メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査 報告書<概要> – 総務省, https://www.soumu.go.jp/main_content/001015817.pdf
  90. コンテンツ輸出が消費財輸出増に貢献(韓国) | 地域・分析レポート …, https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2024/da2ab82b0e215564.html
  91. 2022年 韓国コンテンツ産業支援政策調査報告書, https://www.vipo.or.jp/u/2022_contentsshienseisakuchosa_korea.pdf
  92. アミューズ【4301】の企業情報 – キタイシホン, https://kitaishihon.com/company/4301/top/
  93. アミューズ【4301】|決算速報 – 株探(かぶたん), https://kabutan.jp/stock/news?code=4301&nmode=2
  94. 決算説明会資料|株式会社 アミューズ – AMUSE -, https://www.amuse.co.jp/ir/library/briefing/
  95. 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結), https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250515/20250515553883.pdf
  96. 会社概要 | ホリプロオフィシャルサイト, https://www.horipro.co.jp/about/
  97. (株)ホリプロの会社概要 | マイナビ2027, https://job.mynavi.jp/27/pc/search/corp67175/outline.html
  98. ホリプロデジタルエンターテインメント, https://horipro-digital-entertainment.co.jp/
  99. 株式会社ホリプロの決算/売上/経常利益を調べ、世間の評判を徹底調査 – 起業ログ, https://kigyolog.com/company.php?id=281
  100. 【特集】〝政商〟吉本「増殖する公共利権」演出のキーマン | ZAITEN(ザイテン)過激にして愛嬌ありの経済情報サイト‐財界展望新社, https://www.zaiten.co.jp/article/2022/08/post-532.html
  101. 吉本興業株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、世間の評判を徹底調査 – 起業ログ, https://kigyolog.com/company.php?id=577
  102. 2023年12月期 第4四半期 決算説明会資料, https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20240215/20240214536457.pdf
  103. SMILE-UP.、ファンクラブ事業を「株式会社FAMILYCLUB」に事業承継 24年6月期の決算は最終利益124億円 | gamebiz, https://gamebiz.jp/news/391425
  104. 株式会社スマイルアップの第15期決算公告の決算・財務情報 – PR TIMES, https://prtimes.jp/finance/3120001104223/settlement/15464
  105. 第21期決算公告 2024年6月4日 – gBizINFO, https://info.gbiz.go.jp/hojin/financialstatement?kessanJohoId=1a47d471-0084-4f4c-bf42-586c871bb9fb
  106. 第20期決算公告 2023年5月26日 – gBizINFO, https://info.gbiz.go.jp/hojin/financialstatement?kessanJohoId=8ba8751c-666e-462a-bd1d-f86aa61c33b8
  107. (株)Jストリーム【4308】:株価・株式情報 – Yahoo!ファイナンス, https://finance.yahoo.co.jp/quote/4308.T
  108. The Star Entertainment Group Ltd (SGR)の決算情報 – moomoo証券, https://www.moomoo.com/ja/stock/SGR-AU/financials-income-statement
  109. 352820 | HYBE 株式 – Investing.com, https://jp.investing.com/equities/big-hit-entertainment-co-ltd
  110. HYBE JAPAN – Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/wiki/HYBE_JAPAN
  111. HYBE (352820) 財務サマリー – Investing.com, https://jp.investing.com/equities/big-hit-entertainment-co-ltd-financial-summary
  112. 業績の概況|IR情報|株式会社SM ENTERTAINMENT JAPAN, https://smej.co.jp/ir/finance/policy/
  113. IRライブラリ|IR情報|株式会社SM ENTERTAINMENT JAPAN, https://smej.co.jp/ir/library/
  114. IRストレージ 「株式会社SM ENTERTAINMENT JAPAN」のプレスリリース「2025年12月期第1四半期決算説明会 書き起こし公開に関するお知らせ」開示日時:2025/05/12 15:00:00 | CCReB GATEWAY(ククレブ・ゲートウェイ), https://ccreb-gateway.jp/ir-storage-detail?id=1061272
  115. SM ENTERTAINMENT JAPAN 4772 – Shared Research, https://sharedresearch.jp/ja/companies/4772/report/652f8df70677da000b2ee8d9
  116. ストリームメディアコーポレーション, https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/streammedia/pdf/pdf-01.pdf
  117. JYP Entertainment Corp Investor Relations – Alpha Spread, https://www.alphaspread.com/security/kosdaq/035900/investor-relations
  118. JYP Entertainment Corp (035900) 財務サマリー – Investing.com, https://jp.investing.com/equities/jyp-entertainment-corp-financial-summary
  119. JYP Entertainment 利益 2025 | KR7035900000 | 035900.KQ – Eulerpool, https://eulerpool.com/ja/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3/JYP-Entertainment-%E6%A0%AA%E5%BC%8F-KR7035900000/%E5%88%A9%E7%9B%8A
  120. JYPエンターテインメント(035900)株価、ニュース – Google Finance, https://www.google.com/finance/quote/035900:KOSDAQ?hl=ja
  121. YG、2025韓国IR対象優秀企業選定快挙 – MK, https://www.mk.co.kr/jp/hot-issues/11433030
  122. YG Entertainment, Inc. – KRX:122870の売上高内訳 – TradingView, https://jp.tradingview.com/symbols/KRX-122870/financials-revenue/
  123. YG Entertainment Inc (122870) 財務サマリー – Investing.com, https://jp.investing.com/equities/yg-entertainment-inc-financial-summary
  124. STOCKS – YG Entertainment, https://ygfamily.com/en/ir/stock
  125. YG Entertainment 利益 2025 | KR7122870009 | 122870.KQ – Eulerpool, https://eulerpool.com/ja/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3/YG-Entertainment-%E6%A0%AA%E5%BC%8F-KR7122870009/%E5%88%A9%E7%9B%8A
  126. IR | カバー株式会社, https://cover-corp.com/ir
  127. カバー(5253)の財務情報ならログミーFinance 【QAあり】 カバー、前年比売上高+43.9%、売上総利益+55.9%と大幅増で着地 国内外のライブ・イベントやTCG事業の成長が牽引、中期目標も合わせて発表, https://finance.logmi.jp/articles/381579
  128. カバー株式会社(5253)決算予想・分析|かるた – note, https://note.com/karuta54/m/m894d9f567327
  129. カバー【5253】決算・予想|業績と発表日(日本時間) – moomoo証券, https://www.moomoo.com/ja/stock/5253-JP/earnings
  130. カバー株式会社(5253) 2026/Q1決算分析 先行投資実施もTCG事業好調により増収増益の着地[2025.8.12] – note, https://note.com/karuta54/n/nf77295fc1541
  131. カバー(株)【5253】:決算説明会書き起こし – Yahoo!ファイナンス, https://finance.yahoo.co.jp/quote/5253.T/financials?styl=presentation
  132. カバー株式会社 2026年/Q1決算展望 成長投資が利益水準に与える影響は[2025.8.11] – note, https://note.com/karuta54/n/n7c6fd92041ed
  133. ANYCOLOR(エニーカラー)【5032】のIRリポート – 株探(かぶたん), https://kabutan.jp/stock/ir_report?code=5032
  134. ANYCOLOR【5032】決算・予想|業績と発表日(日本時間) – moomoo証券, https://www.moomoo.com/ja/stock/5032-JP/earnings
  135. 決算説明資料 – ANYCOLOR, https://www.anycolor.co.jp/ir/presentation
  136. ANYCOLOR【5032】 決算資料 – Strainer, https://strainer.jp/companies/JP-5032/filings?page=2
  137. 株式会社ソニー・ミュージックエンターテインメントの決算/売上/経常利益を調べ – 起業ログ, https://kigyolog.com/company.php?id=17
  138. 事業報告|ソニーグループ株式会社 スマート招集, https://p.sokai.jp/archive/6758/2022/report/
  139. エンタテインメント企業の強みを生かした「サステナブルな世界」を伝える普及啓発 – エイベックス, https://avex.com/jp/ja/sustainability/materiality/next_generation/01/
  140. ビデオリサーチ ひと研究所「推し活と消費行動」に関する調査 – Digital PR Platform, https://digitalpr.jp/r/111906
  141. 22300215 研究成果報告書, https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-22300215/22300215seika.pdf
  142. 【芸能マネジャー】職種未経験歓迎の転職・求人・中途採用情報 doda(デューダ), https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchList/j_oc__081318S/-op__70/-preBtn__3/
  143. 音楽生成AI比較ガイド:初心者でも簡単に作曲できる5つのツールを徹底解説, https://philipptarohiltl.com/ai-music-generation-tools-selection/
  144. 2025年トレンドエンタメ最新分析:AI・イベント需要拡大 – Accio, https://www.accio.com/business/ja/%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%A1
  145. 若年者の「推し活」における消費行動, https://swu.repo.nii.ac.jp/record/2000316/files/%E6%98%AD%E5%92%8C%E5%A5%B3%E5%AD%90%E5%A4%A7%E5%AD%A6-%E7%94%9F%E6%B4%BB%E5%BF%83%E7%90%86%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80%E7%B4%80%E8%A6%81-27-3%E5%9C%9F%E5%B1%8B%E3%83%BB%E7%94%B0%E4%B8%AD.pdf
  146. ファン心理の構造(1)ファン心理とファン行動の分 類 – CORE, https://core.ac.uk/download/pdf/228733873.pdf
error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました